第5回開催レポート
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日程 | 2013年11月20日(水) 18:30~ |
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会場 | レストラン藤原(水上高原ホテル200 11F 最上階メインダイニング) |
料金 | 13,000円(お料理・お飲物代込) |
第5回は、亀井洋食料理長の創る、みなかみイタリアン。テーマ食材は、秋の代表食材「ジビエ」です。
「ジビエ」とは、狩猟によって食材として捕獲された野生の鳥獣のことです。
古くから狩猟によって食材を得てきたヨーロッパの人々にとっては、身近であると
同時に無くてはならない食材になります。
本来はハンターが捕獲した完全に野生のものを指しますが、供給が安定しないなどの理由で、飼育してから一定期間野に放ったり、生きたまま捕獲して餌付けしたものも“半野生”と呼び、ジビエとして流通しています。
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1品目のお料理です。
左からブロッコリーのムースと、甘海老とフルーツのタルタル帆立貝とカリフラワーのサラダとピュレ 鹿肉のコンフィーになります。
ディナーは、ワインや料理の解説を聞きながら、
終始和やかな雰囲気で進んでいきました。

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2品目の前菜です。
北の海をイメージした魚介のカルパッチョです。
お皿には、日本海が描かれていて右から順番に産地が南下しています。
先ず、右にありますのが“北海道の北寄貝”
真ん中が新潟の海であがった“ハタ”
左のお魚が金沢沖で獲れた“甘鯛”になります。
ソースは、和風出汁のジュレ・山葵の泡のソースになります。
この前菜に合わせたワインが、新潟の海風をうけて育ったブドウで造られた“フェルミエ アルバリーニョ”です。
独特の柑橘系の香りと引き締まった酸が特徴の、魚介との相性が抜群によいワインです。
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こちらの前菜は、仕上げにお客様の目の前でトリュフをディクパージュしました。

3品目の前菜に合わせたワインが『レ・アレナリエ ソーヴィニヨン』になります。
イタリア南部にあります、サルディーニャ島の白ワインです。
濃厚でトロトロとした触感を持つ強い香りがグラスから立ち上がるフルーティーでスパイスを感じる味わいです。
お肉やトリュフと見事にマッチングしていました。
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4品目はパスタになります。
『香箱蟹のおきりこみ生パスタ』です。
香箱蟹は、茶色の外子(そとこ)と呼ばれるつぶつぶの卵と味噌の部分である内子(うちこ)をもつ、北陸地方で獲れる雌のズワイガニのことです。
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魚料理です。
甘鯛のロースト ホウレン草と春菊のソース 蕪のピュレ添え
ウロコまでパリパリに仕上げた甘鯛をホウレン草と春菊の優しいソースでお召し上がり頂きました。
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カナダ産仔ウサギとフォアグラをロール状にして、ローストした“ヴァロンティン”というお料理です。
付け合わせには、イタリア産のフレッシュポルチーニが添えられています。
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こちらがウサギとフォアグラに合わせたワインです。
フランス ブルゴーニュ地方の赤ワインで“ジュヴレ・シャンベルタ プルミエ・クリュ2001”になります。
透明感のある凛とした果実味の、優しく気品に満ちた味わいです。
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メインディッシュです。
フランス シャラン地方で飼育された『シャラン鴨のロースト』になります。
このシャラン鴨はとても厳格な規定があり、手間ひまをかけて飼育された鴨肉の最高峰です。
又、シャラン鴨は”窒息鴨”として有名です。
窒息(エトフェ)とは、針を首の後ろに刺し、仮死状態にさせ血を抜かずに屠殺させる方法です。
その為、鴨の肉全体に血がまわり風味が高まります。
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こちらのメインディッシュは、亀井料理長がお客様の前でデクパージュ(取り分け)しました。

メインディッシュに合わせたワインは、イタリア・ウンブリア州のワイン
モンテファルコ・サグランティーノ 2007 です。
濃密なルビー色。香りはブラックベリーや黒スグリ、その中にかすかにバルサミコやチョコレートをニュアンスを感じます。
口当たりはなめらかで、タンニン・酸のバランスが際立った濃厚な味わいのワインです。
独特の風味を鴨肉との相性が抜群に良かったです。
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左側の『みなかみリンゴのデクリネゾン』と右側の『マロンのグラスと洋梨のコンポート タンパルエリーゼ風』になります。
同じ素材をそれぞれ違う調理法で仕上げた“デクリネゾン”。左上の“シャーベット”と右下の“タルトタタン”
真ん中には、“リンゴのチップス”を添えています。
もうひとつは、マロンのグラスと洋梨のコンポートをタンパルという太鼓型に作ったお菓子の上にのせ、さらにアメ細工のドームをかぶせてあります。
どちらも締めにふさわしい、デザートでした。
過去のイベント報告
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- 第15回 2018年11月20日秋の収穫祭 Vol.2 みなかみイタリアンで食す新しい食の試み、ガストロノミーを楽しむ
- 第14回 2018年5月22日旨味をひきだす温度と素材の饗宴
- 第13回 2017年11月14日美食の饗宴 ~みなかみ収穫祭~ 2017 Autumn
- 第12回 2017年5月23日「フレンチ&イタリアンとヌーベルシノワ、ワイン”味の三重奏トリプリング”を愉しむ」
- 第11回 2016年11月15日食材対決第二弾!「みなかみフレンチ VS みなかみ創作和食」
(フォアグラ・牡蠣・関サバ・アトランティックサーモン・岩手かも・ズワイ蟹) - 第10回 2016年5月24日食材対決!「みなかみイタリアン VS ヌーベルシノワ」春の厳選食材対決
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- 第7回 2014年11月19日極上イタリアンワインとフレンチフレーバー香る、みなかみイタリアンのマリアージュ
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